オフロードバイクのシートを自作でアンコ盛りしてみた【DIY】

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今回は愛車のXTZ125のシートのアンコ盛りを自作でやっていこうと思います。

僕は身長が185cmあるので、もちろん立ちごけなどはしたことがないのですが、座った時にヒザが普通の人より曲がる為、とても窮屈です。

それを解消するには純正品や社外品ででている専用のハイシートに交換するか、シート屋さんに出してアンコ盛りしてもらうかしないのですが、調べたところまぁ高い….。

そもそもXTZ125には専用のハイシートはないので、必然的にシート屋に出すしか方法はなく、料金も最低でも2万円~とのこと。

そんな大金僕に出せるわけがないので、諦めるか自作するかの2択になりましたが、窮屈な状態でバイクを運転するのも嫌なので自作することにしました。

作業は合計で3日ほどかかりましたが、自分的には満足いくものができたので安くシートのアンコ盛りをしたい!と思っている方に参考になれば幸いです。

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自作でシートをアンコ盛りした結果がこちら

早速ですが、写真でビフォーアフターを見て頂こうと思います。

まずは加工前の純正品がこちら

XTZ125の純正シートを装着している写真

XTZ125の純正シートを装着している状態

そして自作でアンコ盛りしたシートがこちら!

XTZ125に自作でアンコ盛りしたシートを装着した写真

XTZ125に自作でアンコ盛りしたシートを装着

いかかでしょうか?シートのくぼみがほぼ無くなって、フラットに近い状態になりました。

カバーの色も変えてみたので雰囲気も変わりましたね。

シートの加工も今までやったことがなく、必要な部材から道具まで1から揃えて挑戦してみましたが意外とできました。

では早速必要な道具や手順などを紹介していきます。

アンコ盛りに必要なもの

シートのアンコ盛りをするにあたって使用した部材と道具の紹介です。

使用した部材

イノアック 軟質ウレタンフォーム CH402 チップクッション

シートを盛るのに必要なスポンジはイノアック チップクッション厚み30mmを購入しました。

選んだ理由は、シート高を高くしつつ、お尻の痛さも軽減したかったので少し柔らかめのチップクッションにしました。

厚みも座ると3分の2は沈むだろうという想定で、厚み30mmを選択し何枚も重ねて調整していきます。

合皮レザーシート(バイク用)139cm×58cm

ちょっとしたアンコ盛りならシートを再利用できると思いますが、今回は5cm以上盛る予定なのでカバーも新調しました。

どうせなら雰囲気も変えたいと思い黒から青にしてみました。

カバーは139cm×58cmあるので余る位のサイズはあります。

マックス(MAX) ステープル T3-6M

シートカバーの張替え後の固定に使用します。

足の長さは長すぎても短すぎてもだめなので6mmを選択しました。

ボンド G17 170ml(箱)

シート本体とクッションスポンジを固定するためのボンドです。

170mlを購入しましたが、ギリギリでしたので不安な方は2本買っておくと安心だと思います。

ハンディラップ

スポンジを上乗せして貼った後に防水対策として梱包などにしようするハンディラップを使用します。

使用した道具

角利 サンドリー2WAY強力ハンドタッカー

シート本体と合皮カバーを固定するときにタッカーを打ち込むものです。

エアーで打ち込む自動式の方が楽なのですが、金額が高いので手動式のこちらを購入しました。

タジマ(Tajima) アラカンポケット 平刃

シートクッションを張った後の形を作る際の微調整に使用するためにアラカンも購入しました。

楽に削れるのでおすすめです。

ハサミ・カッター・マイナスドライバー

ハサミやカッターはスポンジやシート合皮を切る際に使用します。

マイナスドライバーは純正シート本体からシートをはがす際の固定されているステープルを引っこ抜くのに使用します。専用のもので楽にちゃんと抜きたい人はステープルリムーバーを使用すると良いでしょう。

自作アンコ盛り作業手順

ではシートのアンコ盛りをやっていきます。

シート本体から合皮シート取り外し

純正シートはこの状態です。

これを裏返しにします。

本体の周りに打ってあるステープルをマイナスドライバーかリムーバーを使って取り除いていきます。

マイナスドライバーで少し上げた後にラジオペンチなどで引っ張ってあげると楽に抜けます。

本体からシートカバーを取り外します。

純正シートから生地をはがした写真

純正シートから生地を剝がしました

取り外したステープルは外した時にまとめて置いて後で捨てましょう。適当に置いたりすると捨て忘れてケガします。

シート本体に貼るクッションをカット

シートからカバーを取り外したら、アンコ盛りするクッションをシートの下にひいて形に合わせてカットしていきます。

ここではピッタリにカットする必要はないのでおおよそで問題ないです。

ざっくりハサミでカットしてきます。

フラットな形状にするにはクッションが30mmなので3.4枚は重ねないといけません。

まずはカットしてとりあえず乗せていくだけでOKです。

最初は4枚乗せて、後ろに行くごとに低くして調整しようと思いましたが、あまり重ねすぎても耐久性とバランスが悪くなるかと思いましたので、最終的に3枚にしました。

つけるクッションはこの3枚として、足りなければ後で調整することにしました。

次に1枚ずつシートに合わせて余っている部分をカットしていきます。

先端の位置を決めるためにマジックで線を引きました。

位置が決まったらハサミやカッターなどでカットします。

カットした後の横からみた図。

上からみた図。

1枚カットすることができたら、もう一枚同じものを作成します。

一番上に乗せる3枚目は後ろ側を少し短めにカットします。

3枚カットできたら仮置きしてみます。

はみ出ている分をカットして調整します。

ひとまずはカットはここまででOKです。

クッションを接着剤で取り付け

シート形状に合わせてカットしたクッションをシートに張り付けていきます。

実際にやるとなると代わりのシートもないので少し勇気のいる作業でしたが、今思えばやり直すこともできるので思いっきり作業しちゃえば問題ないです。

ボンドを薄くきれいに塗っていきます。

塗りすぎると足りなくなるので薄くまんべんなく塗りましょう。

塗れたら、1枚目を貼り付けていきます。

事前にマジックで前の位置を決めておいたので、それに沿って貼ればピッタリ貼れます。

2枚目、3枚目も接着剤を塗布してくっつけます。

とりあえずくっつけました。これは接着から30分くらいしか経っていない状態です。

この状態ではシートとクッションが密着しないので、この上に重りを置いて1日放置します。

クッションをカット&削り

1日経ってシート本体とクッションがしっかりとくっ付いたら、本格的にカットと削りを入れていきます。

まずはフラットにするためにラインを引きますが、クッションにマジックが書けなかったのでテープを張って位置決めしました。

バイク本体に取り付ける際にお尻の方が上がって斜めに取りつくので、後ろに何か挟んで上に上げてからラインを引かないとうまくいきません。

この写真では工具箱で後ろを上げています。

ラインが決まったらカットと削りをひたすらやっていきます。

アラカンとハサミでどんどんカットと削っていきます。

高さがかなり変わる場合は横は削りすぎない方が良いです。カバーを付ける時に空間ができてしまいピッタリ貼りにくくなります。

ハサミはほとんど使用せず、アラカンでひたすら削りました。

床が凄い削りカスだらけになるので掃除機ですぐに吸いました。

1時間ほど削り続けて、これでもまだオーバーしているので更に削りました。

削り終わった完成系がこちら。

なかなかいい感じに仕上がりました!

削っていると引っかかって接着がはがれてしまっている部分もあり、カバーを張った後にずれたりしたら面倒なことになるので、持っていたシリコンシーラントで穴埋めすることにしました。

もし使う場合はコーキングガンも必要になりますので一緒に揃えてください。

クッションとクッションの間の隙間も埋めていきます。

比較的シーラントはすぐに乾きますが、念のためこちらも重りを載せて1日置きます。

1日経って乾いたことを確認したら、シリコンシーラントを綺麗にハサミでカットします。

ここでしっかりカットしないとカバーの上からシリコンの突起が見えたりしてしまうので、キレイにカットしてあげてください。

これでシート本体にクッションの貼り付けは終わりです。

防水でラップを巻く

クッションに雨が染み込んだりするとかなり厄介なので、ハンディラップを使ってシート本体に巻き付けていきます。

シート本体にカバーを貼り付け

では最後の作業であるカバー貼り付けです。

まずはシートにカバーを合わせて大きい部分はカットします。

次に仮止めで前から3カ所ほどタッカーを使用して固定します。

次に膝が来る部分に打ち込みます。

カバーを伸ばしながら、後方に沿って10cm感覚でステープルを売っていきます。

あとでやり直しはいくらでも効くので、ガンガン打っていきましょう。

ビビる必要はなし!(本人はめっちゃビビってました)

ある程度貼れたら表にして、しわの具合などを見ていきます。

この時点で余っている部分は必要ないので、ハサミでカットします。

あまりカットしすぎると、カバーを伸ばす際にやりにくくなったりするので、注意です。

シワが無くなるように伸ばしたりして、シワが無い状態で更にステープルを打っていきます。

タッカーは入りにくく打ちにくい場合は下に厚みのあるものを敷いてあげるとやりやすかったです。

若干針が奥まで入っていないものを見つけたときは、やり直すのも面倒なのでハンマーでたたいてやりました。

取れないか不安であれば空きスペースにどんどんステーブルを打ってあげていいと思います。

僕も2重に打ったりしました(笑)

最後に仮止めしていたところを本打ちしたり、空いてるところに打っていきましょう。

そして打ち終わったのがこちら!

表からはこちら。

なかなか良い!!!

….と思うじゃないですか。これ遠くから見てるのでそう見えるだけで実は近くで見るとしわができたりしています。

これは何度も試行錯誤してみましたが何ともしようがなかったです。

あとは横を少し削りすぎてしまったのか、座った時にしわが多少できるようになりました。

これも座ってれば見えないので気にしません。(笑)

座ればだれでもシワはできますしね^^;

素人が初めてやったにしてはうまくできたと思っています。

シワができたところも見えにくいところなので本当に気になりません。

上から見てもバッチリです。

車体本体にシートを取付

車両本体に取り付ける際に、防水の為に貼ったラップが干渉している場合があるのでカッターなどで切ってあげてください。

洗車場でシートをぬらしたりしてみましたが、染み込んでいる様子はありませんでした。

これにて完成です。

アンコ盛り後の変化

アンコ盛りをして実際にどのくらい変わったのか見ていきましょう。

アンコ盛り後の座った状態がこちら。

バイクが125ccで、身長が185cmあるので小さく見えますが、膝の窮屈さはなくなりました。

座る位置が高くなったので、スタンディングも楽々できるようになりました!

使っていくとへたって沈んでいくと思うので、1カ月ごとに状態を確認していきたいと思います。

まとめ

全くの素人が業者にお願いすると2万円以上するシートのアンコ盛りを自作でやってみた結果、1万円もかからず無事終えることができました。

金額の詳細を書いていくと

イノアック 軟質ウレタンフォーム CH402 チップクッション 約2,700円
合皮レザーシート青 約2,000円
ハンドタッカー 約1,500円
ステープル6mm 約180円
アラカン平刃 約700円
ボンド170ml 約400円
ハンディラップ
 約700円 ※自宅にあったものを使用

合計:約7,480円!

当然、業者に出した時のクオリティとは比にならないとは思いますが、1万~1万5,000円ほど浮かせることができました。

作業をする前は、「俺になんてできるわけねぇ…」なんて思ってましたが、やってみたら意外とすんなりいったのかなと思っています。

僕の場合は換えのシートが無かったので、そのまま使用しましたが、ヤフオクなどで中古を探してやってみるのも良いかもしれませんね!

これで窮屈に運転していたバイクも楽になったので、気持ちよく走れそうで良かったです。

今回はXTZ125での実践でしたが、セロー250などの車両もほとんどシート形状が同じなので、作業としてはオフロードバイク全般同じ部材と道具で作業可能です。

シート高を上げたいけれど予算が無い方や、自分でチャレンジしてみたい人は参考にしてみてください!

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